◆「ハゼ釣りできない」「においきつい」−−住民
◆「水質基準値クリア」「問題はない」−−銚子市
◇年末には終了、水質元通りに
銚子市芦崎町の芦崎終末処理場の下水処理水が汚濁のひどい状態で利根川に放流されている。老朽化した施設の改修工事のためで、市は「処理水は水質基準値をクリアしており、問題はない」としているが、付近の住民からは「濁り、においがきつく、ハゼ釣りもできない」と苦情が出ている。
同処理場には市街地から公共下水道管を伝って汚水が流入。▽ごみや砂を取り除く沈殿池▽水質を浄化する微生物に酸素を供給するエアレーションタンク▽最終沈殿池▽次亜塩素酸ナトリウムで滅菌する塩素注入池――などを通過させ、利根川に放流する仕組み。処理システムは2系統ある。処理された水は、処理場北側の利根川まで放水溝(長さ約100メートル、幅5・6メートル)を流れ、放流されている。
片岡照国・市下水道課長によると、運用から23年経過した第1系列が老朽化したため、7月から改築更新工事に着手。このため残る1系列のみによる処理となり、処理能力が落ちて透明度が下がったという。処理水はBOD(生物化学的酸素要求量)など各種基準値をクリアしており、「極力、浄化に努めている。工事が終了する12月には以前のようにきれいになる」としている。
利根川の放流口付近は例年、ハゼ釣りでにぎわうポイント。しかし、川面の色が変わるほどの濁った水が放流されており、「釣りが日課」という近くの池田昭さん(63)は「以前は放水溝でも釣りができたほどきれいだった。こんな利根川ではハゼ釣りもできない」と苦り切った表情だ。【新沼章】 10月24日朝刊