2004年11月03日

NPO・研究者・住民一体で生態系保存へ−−土浦の「宍塚大池」/茨城

 ◇汚れた水抜き外来魚駆除−−貴重な昆虫・植物調査
 土浦市宍塚の里山のため池「宍塚大池」で、NPO、研究者、住民が一体となって、生態系保存に乗り出した。汚れた水を抜くとともに増殖した外来魚を駆除、生息する貴重な昆虫や植物の変化を調査する。

 古くから農業用水として利用されてきたため池は全国で約9万5000カ所。しかし、ここ20〜30年で水源としての利用が減少し、人の手による維持・管理が行われなくなってきた。そのため、ため池に生息する水草や昆虫、魚の数が減り、絶滅危惧(きぐ)種に指定されたものも少なくない。
 宍塚大池でも20年近く水の管理が行われていなかった。水面にはハスが繁殖、水底には泥が大量に堆積(たいせき)して水質はみるみる悪化した。90年ごろからはブラックバス、ブルーギルなどの外来魚が増殖、在来種の水草や昆虫、魚に影響を及ぼしている。
 NPO(非営利組織)法人「宍塚の自然と歴史の会」(及川ひろみ理事長)と東京大、国立環境研究所などの研究者は、貴重な生態系を保存するため行動を開始。県や市の許可をもらい、9月26日から水抜きを開始した。水底が見えるようになった先月20日には、地元の住民と協力して岸から地引き網を引き、外来魚の駆除と在来種の魚の調査を行った。東大大学院農学研究科の鷲谷いづみ教授によると、生態系保存を目的としたため池の手入れは例がないという。
 今後は、水質や水底、水草や魚、昆虫の様子を継続調査するという。及川理事長は「さまざまな生物が生息するため池をどう管理すればいいのか。科学的にとらえる第一歩になれば」と話している。【三木幸治】11月2日朝刊 (毎日新聞)
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Posted by jun at 2004年11月03日 10:58 in 自然環境関連

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