2004年10月18日

タガメなど13種絶滅、危惧1類は89種 県初のレッドデータブック動物編 /長野

 豊かな自然を誇る信州でも、多くの生き物が絶滅したり絶滅の危機にあることが、県が初めてまとめた絶滅の恐れのある野生生物資料集「県版レッドデータブック動物編」で明らかになった。水生昆虫のタガメや草原にすむ鳥のコジュリン、諏訪湖固有の魚類・スワモロコなどは既に絶滅。メダカやイヌワシ、ライチョウ、草原性のチョウ類など多くの種も危地に立たされている。

 同資料集には脊椎(せきつい)動物と無脊椎動物の計521種が収録され、うち10種が絶滅し、サケ、ウナギ、アユの3種も野生絶滅種とされた。絶滅の恐れが特に高い絶滅危惧(きぐ)1類は89種に上る。県内記録種の中に占める絶滅の恐れのある種(準絶滅危惧種以上)の割合は魚類で40.6%、哺(ほ)乳類で32.7%、チョウ類で25.6に達している。
 “水生昆虫の王様″と言われたタガメは農薬に極めて弱く、県内では1960年ごろまで各地で普通に見られたがそれ以降、急速に姿を消した。レッドデータブック作成委員会が各地を調査したが発見できず、絶滅種とされた。
 メダカ(絶滅危惧1B類)は水田整備や水路のコンクリート化などで激減し、姿を見るのが難しくなった。北アルプスなどにすむライチョウ(同2類)は観光開発や登山者によるかく乱、キツネなどの天敵の増加で絶滅の恐れが増している。
 外来種も影響を及ぼしている。千曲川や天竜川に生息するイシガメ(同2類)は外来のミシシッピーアカミミガメとの種間競争で圧迫され、90年代半ばから確認されていない。また、県内に広く分布するツキノワグマも中信高原・八ケ岳では生息域が孤立して数が減り、同山域では「絶滅の恐れのある地域個体群」とされた。レッドデータブック作成委員で無脊椎動物専門部会長を務めた藤山静雄・信州大理学部教授は「生き物の危機は人間の存在や健康にも大きな影響を及ぼす。最近は自然に対する関心が減っているが、生き物に親しみ、大切にすることを考えてほしい」と話している。【武田博仁】

+Yahoo!ニュース-長野-毎日新聞

Posted by DODGE at 2004年10月18日 15:27 in 魚&水棲生物, 自然環境関連

mark-aa.jpg