2004年08月22日

[あくせす香川]ニッポンバラタナゴ、親しんでと観察コーナー−−さぬき/香川

 ◇絶滅の危機・ニッポンバラタナゴ
 ◇自然守る大切さ考えて−−さぬき・雨滝自然科学館
 かつて西日本の河川やため池などに広く分布していた、コイ科の淡水魚ニッポンバラタナゴ。水質の悪化や魚をえさにする外来魚の流入などで絶滅の危機にあり、現在県内の高松市以東と大阪府、九州中北部だけでしか確認されていない。このニッポンバラタナゴを地元の子どもなどに親しんでもらう観察コーナーが、さぬき市大川町富田中の雨滝自然科学館にある。身近な場所に生息するニッポンバラタナゴを観察することで、川やため池などの自然を守る心を育てるのが狙いだ。【清水直樹】

 ◇排水と外来魚
 ニッポンバラタナゴは、体長数センチの淡水魚。琵琶湖以西の本州と讃岐平野、九州中北部の平野にある河川やため池などで数十年前まで広く姿を見ることができ、つくだ煮など食用にもなっていた。
 オスは、繁殖期に求愛活動でバラ色に魚体を変色させ、「バラタナゴ」の由来にもなっており、観賞魚としても人気を集めていた。
 しかし、排水などによる水質の悪化で次第に数が減り始め、さらにブルーギルやブラックバスなど、他の場所から持ち込まれた外来魚のえさになるケースが続出。個体数が100分の1以下にまで減った場所も少なくないという。
 県内では03年度末、高松市と三木町、さぬき市の28カ所のため池に生息していることが、県の調査で分かっており、絶滅の可能性が最も高い「絶滅危惧(きぐ)1類」に指定されている。具体的な生息場所は、捕獲されるのを防ぐために未公表だ。
ため池改修機に
 99年から2年間、さぬき市内のため池改修工事に携わり、当時の県大川土地改良事務所(現・県東讃土地改良事務所)ため池整備係長だった西尾修さんによると、ため池改修の際に行う生物生態調査で、ニッポンバラタナゴが場所によって数万匹生息していることが分かった。
 西尾さんは、改修後に再びニッポンバラタナゴをため池に戻して生息地として定着したかどうかを調べた後、その一部を捕獲。生物の観察に適した施設である同館に水槽や写真パネルを置き、観察コーナーを開くことでまとまった。
 ◇生態を紹介
 生息地が明らかにされていないため、ニッポンバラタナゴを直接目にすることは、個体数が減った今、事実上困難と言える。同館の観察コーナーは、約100匹のニッポンバラタナゴが水槽の中で元気に泳いでいる。写真パネルや本でも生態が紹介されている。
 同館は「ニッポンバラタナゴのかわいい素顔を知ってもらうことで、川や池を美しく守ることの大切さを考えるきっかけになれば」と期待する。
 淡水の美しさを示す物差しとも言われているニッポンバラタナゴ。いつか、近くの川に再び戻ってくる日を待ちたいものだ。
     ◇
 同館(0879・43・0155)は、JR讃岐津田駅から徒歩20分。約20台収容の駐車場もある。8月21日朝刊 (毎日新聞)

+Yahoo!-香川-毎日新聞

Posted by jun at 2004年08月22日 09:29 in 自然環境関連

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