2004年05月25日

アメリカの害魚論・スネークヘッド(前編)

 2002年の夏ごろからアメリカ東海岸のバージニア州やメリーランド州周辺でスネークヘッド(ライギョ)が棲息しているとされ、池の水抜きや人体に無害の毒を流したりして駆除を試みた。そして今年の5月に入ってからまた数尾がバージニア州で確認され、Maryland Department of Natural Resource(DNR:メリーランド州天然資源課)がついに本格的な駆除対策に乗り出した。

 2002年にアメリカの害魚ニュースとしてbasswaveでもアメリカのスネークヘッド(ライギョ。この記事内ではライギョと記載すると語弊があるので、スネークヘッドと総称する)の情報を伝えた。当時メリーランド州の数ヶ所の池といった局地的な棲息範囲だったため、駆除が行なわれた後、その後の経過が飛び交っていなかった。ところが、2003年に入り、またその話題が盛り返してくる。

 たとえば、U.S. Newswire誌の2003年2月27日号は、「The Virginia Department of Game and Inland Fisheries (VDGIF:バージニア州内水面&ゲームフィッシュ課)が同州リッチモンドのペットショップ・マネージャーを無許可でノン・ネイティブの魚を保有し販売したとして逮捕」という記事を掲載した。実際に彼はそのショップでスネークヘッドを販売目的のために所持していて、1000ドルの罰金刑が科せられた。
 現来、スネークヘッドはアメリカで自由に輸入、販売、飼育されていて、アジア系のマーケットでは食用としても販売されていた。ところが2002年のスネークヘッド騒動以後規制が厳しくなり、管理当局が制定したレギュレーション(外来種の輸入規制規則のようなもの)が2003年の1月1日から施行されていたため、彼はこれに掛かり逮捕されたのだった(これが連邦の規制なのか、州の規制なのかは不明。このレギュレーションの中には、「施行期日以前から所有している人については継続して飼育することが可能だが、州を跨ぐ魚の移動を禁止する」といった項もあるようだ)。

 そして今年の4月ごろから再度アメリカ東海岸でスネークヘッドの文字が誌上を踊りはじめた。
 最初にバージニア州DNRに報告されたのは4月26日。ポトマック・リバーに近い野池(ウィートン・レイク)で1尾のスネークヘッドが釣り上げられた。数日後後にも1尾が採取されたが、発見地がポトマック・リバーの本流だったためDNR局員たちを震撼させた。クリークのような緩やかな流れで発見されたのならともかく、奔流でも棲息できるとなると移動範囲や棲息範囲も俄然広域化する。以前メリーランド州のクラフトン・ポンドで発見されたときは、幼魚も含め1000尾を越えていた。この池ではフィッシュ・キル用の除草剤を撒いて駆除を試みた。ウィートン・レイクで発見されたときには、池の水抜きで対応したが、今回は川なので駆除剤や水抜きが行なえないのが現状だ。
 また1尾めと2尾めが発見されたエリアは近いのだが、両方が12inだったということを考えると、2つの見解が予測できた。1つめは、それらの成体を誰かが違法に放流したケース。もう1つは自然界で産卵して孵化し成長したケースで、産卵したのであれば2003年に生まれた卵から成長したものだろうと当局は発表している。

明日の後半編へ続く……。

Posted by DODGE at 2004年05月25日 16:16 in 海外フィッシング事情

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