2004年05月10日

Elite 50第1戦 初日から最終日までの経過

 BASS史上初のノーエントリーフィー・トーナメント、Elite 50(エリート50、以下E 50)は、当サイトのニュースなどでお伝えしたように、現段階における世界最高峰のアングラー50名によって競技される(E 50の詳細はここから)。その歴史的E50第1戦が4月14〜17日の日程でアーカンソー州レイク・ダーダネルを舞台に開催された。

 試合開始前の状況からすると、ビッグウエイトの続出は難しいだろうと予想された。アーカンソー州のレイク・ダーダネルといえば、アメリカ南部地域で中堅どころの知名度を誇るフィールドである。数年前から突如として発生し今では全米で猛威を奮うラージマウスバス・ウィルス(通称LMBV)がこの湖でも発生し、多くのバスの命が奪われた。その後ダーダネルのバスの個体数は増加傾向にあるというが、昔のダーダネルを知るアングラーはその変わり果てた雰囲気に険しい表情をするばかりだった。
 コールドフロント(寒冷前線)が通過する時期でもあり、アングラーは季節的なコンディションとも対峙しなければならない。スポーニング絡みのバスをいかにシャローで攻略できるかがキーであっても、一発の前戦通過でパターンが入れかわってしまう。北風が吹いた場合、北側斜面以外で釣りができないほど荒れてしまう。また超マディウォーターを攻略しなければならないのも今大会のキーとなる。

 初日をリードしたのはティム・ホートンで、17Lb7ozをウエイインした。2位にはゼル・ローランドが17Lb3ozで入ったのだが、興味深いのは彼らがボートを並べるように近くで釣りをしていたことである。また彼らはそろって6Lb2ozのビッグフィッシュもウエイインした。
 3位ケリー・ジョーダン、4位ジョージ・コクラン、5位ブライアン・スノーデンと続いた。
 ホートンは「太陽が昇ってからの時間帯にバイトが多かった」と語り、ローランドは「パターンは見えているが、バイトを得るのは難しい」とコメントした。この日、ダムが水位を下げているようで、競技中に数インチ減水した。
 ジョーダンはマディウォーターのレイク・ダーダネルでも水質が比較的いいエリアを見つけていた。「不思議だけど、なぜかこのエリアでは誰も釣っていなかった。いいバスがネストに入っている。明日は(トップ12名が決勝に進出する)カットに残れるようにしたい」と述べた。

 2日めは初日にケリー・ジョーダンが予言したとおり、彼は「カットに残るために釣れるだけのバスを釣ってウエイインした」という。16Lb1ozをウエイインしたジョーダンはトータルを32Lb5ozに伸ばし、予選ラウンドをトップで抜けた。彼は何か特別なメソッドでバスをバイトさせているらしく、「明日からはウエイトがゼロになるし、ショーダウン・フォーマット(6ホールコースを制限時間によって循環し、その6ホールのあるエリア内だけで競技する形式。またこのエリアは予選の2日間はオフリミット)になるし、あまりいい気分じゃない。メインレイクでやれるのなら、明日も16Lbをウエイインする自信があったが……」と述べた。
 初日のトップだったティム・ホートンはこの日13Lb11ozとやや低迷し、4位に後退。2位にゼル・ローランド、3位にステイシー・キングがつけている。

 決勝ラウンド初日(大会3日め)は、トップ12名によるショーダウン・フォーマットと13位以下がその他のエリアで同時に競技を開催した。トップ12名による6ホールマッチでは、まず朝一番にそれらのホールをボートで流しながら見て廻ることができる。ただしネストを探すなどの行為は禁止されている。このエリアの水質はクリアーで、明らかにメインレイクとは雰囲気が異なった。
 この日、12名中リミットメイクできたのは4名で、ランディ・ハウエルが15Lbをウエイインして首位に、2位のグレッグ・ハックニーに3Lbの差をつけてリードした。3位にケリー・ジョーダン、4位にブレント・チャップマン、5位にケンヨン・ヒル、6位タイにステイシー・キングとゼル・ローランドが入った。
 最終日はトップ6名(Super Six)のみで競技されるのだが、3日めの時点で6位がタイになっている。この日ローランドが4尾、キングが3尾のウエイインとなったため、BASSは「ルールによりローランドが4日めに進出する」と決定を下した。
 「まさか15Lbでトップに立つとは思わなかった」と語るのはハウエル。「湖の中では(ショーダウン用6ホールは)いいエリアなんだけど、ポストスポーン気味でもある。クランクベイトをグラスラインに向かってロングキャストをして長い距離をトレースできるようにしている。明日は12Lbあれば勝てると思う」と加えた。
 最終日の注目ポイントは、2位につけているハックニーとの一騎打ちである。今季バスマスターツアーでは初参戦にも係わらずAOY争いを最後まで演出し、最終的には2位に終わったが、ROY(ルーキー・オブ・ザ・イヤー)を獲得。現在もっとも勢いのあるアングラーの1人である。ハックニーは3Lbの差をひっくり返せるのだろうか。

 そして最終日、今シーズンからスタートした“エリートだけのトーナメント”、BASS Elite 50は前代未聞の観衆を会場に集めウエイインが行なわれた(BASSによると7500名が集まった。BASS史上クラシック以外の最高観客動員数である)。
 グレッグ・ハックニーはこの日のトップウエイトとなった17Lb11ozをウエイイン。トータルを29Lb11ozにまで伸ばした。3日めをリードしたランディー・ハウエルは15lb9ozをウエイイン。トータルを30Lb9ozとしたハウエルがハックニーを14oz上回り、BASSにおける自身初優勝を成し遂げた。彼のこれまでのBASSにおける最高順位は2003年アラバマ・オープンの準優勝。また記念すべき最初のE 50ウイナーとなった。
 僅差で優勝を逃したハックニーは最後の6ホールめで4Lbはあろうかというビッグフィッシュをミスから逃してしまう。「いい気分で釣りをしていたのに、最後の最後で……」と落胆した。
 「優勝したときの気持ちを忘れかけていたよ」と語るのは勝者ハウエル。BASSでは初優勝だが、1998年にFLWツアーで1度頂点に立っている。「今日は朝一番から4パウンダーが釣れた。最初の2ホールで4尾を釣り上げて、あとはリミットを揃えるだけだと思っていたけど、次の数時間はノーバイトで。あのときはだんだん不安になった。(苦笑)。最後の2ホールでなんとかグッドサイズは釣り上げた」と加えた。
 以下、3位ブレント・チャップマン、4位ケンヨン・ヒル、5位ゼル・ローランド、6位ケリー・ジョーダンという結果となった。

 Elite 50第2戦は5月19〜22日にかけてテネシー州テネシー・トゥーミグビー・ウォーターウェイを舞台に開催される。

Posted by DODGE at 2004年05月10日 19:51 in 海外トーナメント:BASS

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