2004年05月10日

WAL-MART FLW第4戦 初日から最終日までの経過

 WAL-MART FLW第4戦はアーカンソー州ビーバー・レイクを舞台に 3月31〜4月3日の日程で開催された。このビーバー・レイク大会はWAL-MARTオープンとも呼ばれ、優勝賞金が20万ドルのビッグ・トーナメントである。またシーズン全6戦の第4戦ということで、ここからが後半戦となり、現在芳しい成績を残していないアングラーはラストスパートをかけなければチャンピオンシップ・クオリファイから洩れる可能性がある。そういった意味で、今大会は重要なカギを握っていた。

 プラクティスの時点では手返しのよいメソッドでいい釣果を生んでいたという。水温も上昇し、スポーニング状態のバスだけに限らず、全体的にバスはシャローのベイトを追いはじめていた。ところが、大会直前にコールドフロントが接近しバスがスプーキーになった。またしてもタフな大会になる兆しが横切った。FLWツアーでは過去に7度この湖で大会を開催してきたが、一昨年から開催日程を微妙に早めているため、同時期のエリアやメソッドが100%通用するとも思えない。
 注目選手は深江真一さん、グレッグ・ハックニー、ダン・モアヘッド、そしてディーン・ロハスの4名。深江さんは日本でハイプレッシャーな釣りを充分に経験してる。比較的バスの多いエリアを持っていた場合、釣り勝つ可能は高い。第3戦終了時点の年間順位は7位なので、ここで順位を少しでも上げておきたいところだ。ハックニーはBASSで年間2位に輝き上昇気流に乗っている。モアヘッドは昨年のビーバー・レイク大会で2位に約10Lbの差をつけて優勝している。第3戦終了時点でAOYトップのロハスは、ここで順位を落とすわけにはいかない。なんとか持ちこたえて、次節に繋げたい。
 
 すると、深江さんは極度のプレッシャーを跳ね退けて、初日からビッグストリンガーをウエイインした。16Lb7ozを持ち帰った深江さんはこの日の首位に立ったのである! 前戦(オールドヒッコリー・レイク大会)の不本意な成績を吹き飛ばす衝撃のトップウエイトだった。この日深江さんは11尾のキーパーをキャッチしている。青空が広がった初日であったが、多数の選手がこの好天になやまされたようで、一方で深江さんはこの天候が吉と出たという。
 初日の2位にはデイビッド・ウォーカーが入り、以下、ダレル・ロバートソン、クレイグ・パワーズ、ブレント・チャップマンと続いた。
 注目のモアヘッドは11位とまずまずの成績で2日めを迎えるが、ハックニーは79位、ロハスはノーフィッシュで帰着し初日を終えた。

 2日めの朝は濃霧の影響でスタートが約40分遅れた。昨年のビーバー・レイク大会でも2日めは濃霧でスタートがディレイになっている。そういうシーズンなのだろうか。霧が出るのは、風がないからである。バスの活性を上げるためには多少の風が必要で、初日の好天もあり、2日めはタフな展開になると予測された。昨日は全体の半分以上がリミットを揃えたのに対し、2日めはおよそ1/4名へと減少した。
 クレイグ・パワーズはこの日4番めのビッグウエイトとなった13Lbを持ち込み、トータル27Lb9ozで予選ラウンドのトップに躍り出た。その他、2位にティム・クリンガー、3位に深江真一さん、4位トム・モンスーアー、5位マイク・サーマン、6位ディオン・ヒブドン、7位ジェイソン・アブラム、8位マーク・ハーディン、9位ジェイソン・キルパトリック、10位クラーク・ウェンドラントが入り、彼ら10名が決勝ラウンドへと進む。
 7位に入ったアブラム(FLWツアー・ルーキー)は初日92位と出遅れたが、この日は15Lbをウエイインし、85人抜きで決勝へと進出する。
 注目選手のダン・モアヘッドは15位、グレッグ・ハックニーは50位にまずまずの成績を残したが、ディーン・ロハスは139位で終わり、AOYポイントの面でも大幅ダウンが予測される。また、年間2位に付けていたグレン・ブラウンは190位、年間3位のデイブ・レフェブレーが167位、年間4位のアルビン・ショーが124位と、ことごとく惨敗した。
 日本人アングラーでは下野正希さんが42位、大森貴洋さんが44位、清水盛三さんが122位、並木敏成さんが150位、臼井智浩さんが171位で大会を終えた。

 トップ10名で競技された大会3日め(決勝初日)、この日も風が少なくバスは沈黙状態を保った。これにより10名中8名がリミットメイクに成功したものの、ウエイトに伸び悩み混戦を呈した。
 12Lb8ozを持ち込んでトップに立ったのはトム・モンスーアーで、1Lb差の2位にクラーク・ウェンドラント、3位には深江真一さんがつけた。深江さんとモンスーアーとの差は約2Lbで、最終日の逆転に期待が高まる。以下、4位ティム・クリンガー、5位マーク・ハーディン、6位クレイグ・パワーズ、7位マイク・サーマン、8位ジェイソン・キルパトリック、9位ジェイソン・アブラム、10位ディオン・ヒブドンという順位になっている。なお、この日が最終日のコ・アングラー部門では、ウチダ・ヒロシさん(漢字不明)が10位入賞を果たした。
 モンスーアが使用しているのは、彼のハンドメイド・スピナーベイトだとか。どんなものなのか興味が沸いた。ちなみにモンスーアは FLWツアーにおいて優勝経験はない。いままでには最高位は昨シーズンの第3戦(ケンタッキー・レイク大会)で3位と今シーズン第2戦(アチャファライア大会)の2位である。


 深江真一さんが3位という好ポジションで迎えたWAL-MART FLWツアー最終日。1尾のビッグフィッシュで順位が入れかわる状況だけに、誰が優勝してもおかしくない1日だった。
 そして大会は、ネバダ州出身のツアールーキー、ティム・クリンガーの優勝によって幕を閉じた。彼はこの日、2番めのビッグウエイトとなった14Lbをウエイイン。決勝ラウンドのトータルを23Lb4ozとし、2位のクレイグ・パワーズに13ozという僅差の勝負に競り勝った。「これはすごい僅差だ」と思っていたら、2位と3位のトム・モンスーアはたったの1ozだったから、壮絶なる上位争いが繰り広げられたのがわかる。
 ティム・クリンガーは西海岸をベースとするアングラーで、昨シーズン開幕となったエバースタート・ウェスタンを経由して、今シーズンからFLWツアーへと昇格した選手である。
 「20万ドルの賞金なんて、現実じゃないみたいだね。今日は最初のバスをフックアップしたとき、(同船していた)TVカメラマンが『ちょっと待って、テープを交換しなきゃ』って騒いでたんだ。『そんな時間はないよ』ってボートに上げたけどね(笑)。その他にも6パウンダーを釣り上げたり、いろんなことが起きて楽しかった」と語っている。
 2位入賞を果たしたクレイグ・パワーズはこの日の最大ウエイトを持ち込み、3日めの6位から2位へとジャンプアップ。「(2位だったが)なんか優勝した気分なんだよ。だって、2位でも10万ドルの賞金が出るんだ。スゴいよね(笑)」と満足感を露わにした。
 深江真一さんはリミットメイクに成功するものの7Lb5ozとウエイトを伸ばすことができず、6位でフィニッシュした。それでも今シーズン2度めのトップ10入りを果たしている(3度めのトップ20入りでもある)。
 また第3戦時点でAOYのトップを走っていたディーン・ロハスは139位でフィニッシュしAOYレースでは13位に後退。第4戦終了時の暫定AOYトップはトレイシー・アダムスに入れかわったが、3ポイント差で2位の深江さんが追い上げている。第5戦の結果次第では、日本人初のFLWツアーAOY単独トップに立つ可能性が俄然増してきた。
 
 第5戦は、5月12〜15日の日程でケンタッキー州ケンタッキーレイクを舞台に開催される。

Posted by DODGE at 2004年05月10日 17:41 in 海外トーナメント:FLW

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