2004年04月26日

香取潤一さん初優勝/ TBC第1戦

  北総マリンが運営する利根川やその支流を舞台に繰り広げられているトーナメント「TBC (Tonegawa Bass Club)」の今シーズン第1戦YAMAHAカップが4月26日、利根川にて開催された。この大会は、JBやW.B.S.に出場するアングラーも多数参戦していることで近年注目を集めている。今大会には141名中が参戦したが、76名がノーフィッシュで帰着。そんなタフな状況のなか、香取潤一さんは5尾で4403gをウエイイン。2位の春日喜行さんに約100gの差という僅差の勝負を制した。3位以下には浦田一哉さん、千葉隆さん、遠藤卓さんが入賞した。
(写真はプラクティス時に撮影)。


 香取潤一さんが4月18日のプラクティスで一番最初に向かったのは、今年からTBCの新エリアとして含まれた黒部川だった。北総マリン横のスロープから下流へフルスロットルで30分。黒部川水門をくぐると、ヨシ原とクイが乱立するフリッピング・サンクチュアリーが出現した。
 水門をくぐり、すぐにピッチングでショアラインを攻め出した。ほんの5投めくらいで1尾め(約1000g)を釣り上げた。2尾め(約1300g)をヒットさせるまでに要した時間はたったの5分。黒部川のポテンシャルは充分に伝わった。

 「プラとしては上出来だった」と語る香取さんは、4月25日の本戦を迎えた。前日の最終プラは諸事情のため行えなかった。1週間前のプラでは水温が18℃だった。毎日気温が上昇するなか、不安だったのかと訊ねると、「心配しても仕方がないと思ってました。プラで釣れたのはあのエリアだったし、僕にはあそこしかなかった。それを信じてやらないと、ダメじゃないかって」と、彼はどんな展開に転ぼうともすべてを受け止める覚悟でTBC第1戦に望んだ。  
 マイエリアに選んだのはプラで成果のあった黒部川だった。
 水門までの移動が30分。水門を開閉して黒部川に入るためにさらに30分。競技時間はおよそ7時間半。ということは、実際に釣りができるのは5時間半ということになる。
 香取さんににとってこのパターンは、安堵への自動ドアではなかった。いろんな意味で不利なコンディションが交差していても、彼はそれらを気合いと覚悟でもって扉をこじ開けようとした。水門の向こうにはどんな道が開けているのか。平坦な道ではあるまい。「新しい道」を模索する一選手としての願いは、得意とするメソッドで確実にバスを釣り上げることだった。

 本丸に乗り込んだ香取さんはマイゲームを成立させるべく、素早くピンスポットにルアーを押し込んでいった。強烈な集魚効果を持つパワーセント・カプセルをしみこませたヤマセンコーをフリッピング/ ウエッピングをメインに、パラマックス5inのライト・テキサスリグでフォローを入れた。
 バスを確実に取れると信じた黒部川の第1級ストレッチを1回流すのにおよそ30分。この最初の30分で彼は2尾のバスを釣り上げた。その後、4往復(2時間)でリミットメイクに成功した。この日の釣果を支えたのは、前日から低下した気温にあったかもしれないと香取さんは言う。「ずっと天気がよかったから、水温は上がりっぱなしでしょ。だから、少し上昇を抑える何かがあってもいいと思った。気温が下がっても、あのエリアにいるバスはアシに付いてますから、タイトに攻めれば釣れるし、どこかに行ってしまう心配はなかった。スローに見せてやれば釣れた感じでした。あとは、時間的なタイミングで」とパターンの裏を述べている。

 TBCのウエイインでは自己申告により、正式集計前の暫定ウエイトの上位がバスボートを牽引してステージ前に登場するトレーラー・ウエイインを導入している。自己申告では4500gと伝えた。香取さんのウエイインは最後になった。観衆と出場選手およそ200名の前に現れた香取さんは、「4500gはあると思ってましたけど、実際にスケールに乗せてみたら、ウエイトが伸びない。2位の春日(喜行)さんが4300gくらいだったので、ハラハラでした」とそのときの気持ちを語っている。
 香取さんのウエイトが4403gで止まった瞬間、悲願の初優勝が決定した。

 香取潤一さんがTBCに参戦して今年で6年めになる。前回入賞したのは、TBC初参戦の試合で獲得した2位だ。6年間の思いが爆発して、ちょっどだけウルっと来そうになったが、選手兼ウエイインの進行役を務めた成田紀明さんと関和学さんに茶化されて、なんとか人前で大泣きすることなく無事初優勝のステージを降りることができた。
 同じくW.B.S.からTBCへ参戦していた中島美直さんは、「仲間が勝つのは自分が勝つのと同じくらい嬉しいですよ。プラで得た反応を上手く本番に持ち込めたと思います。ステージ上ではデレデレしてて、ハズカシそうでしたけど(笑)」と語ってくれた。
 香取さんはステージを降りたら降りたで、いろんな人に囲まれた。これが優勝した者への祝福である。

 その他の注目選手の結果:は13位・成田紀明さん、15位・飯塚充隆さん、21位・渡辺尚昭さん、24位・沖田護さん、31位・関和学さん、32位・中嶋美直さん、33位・大石智洋さん、34位・赤羽修弥さん、46位・鈴木美津男さん、49位・大藪厳太郎さんが入った。また佐藤健さん、浅井由孝さん、石井賢二さん、山本寧さん、古沢勝利さんはノーフィッシュに終わった。

 第2戦は5月16日に開催される。

北総マリン

Posted by DODGE at 2004年04月26日 09:13 in 国内トーナメント

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