2004年04月15日

琵琶湖にもテナガエビの在来種いた? 琵琶湖研が確認

 大正時代に霞が浦(茨城県)から移植されたとされる琵琶湖のテナガエビが、もともとの在来種もいた可能性の高いことを滋賀県琵琶湖研究所(大津市)の研究員が14日までの調査で確認した。琵琶湖の生物を絵と文で紹介した江戸時代の資料にテナガエビが登場するためで「通説は間違いでは」としている。

 テナガエビは、雄が体長と同じ位の約7センチの長い手を持つ。琵琶湖には、食糧増産のため1917年から19年にかけ、県水産試験場が霞が浦から移植した記録があり、その後、繁殖したというのが通説だった。
 しかし、当時琵琶湖で多くの生物の移植が試みられたのにテナガエビだけが成功した点に同研究所の西野麻知子総括研究員が疑問を抱き、原田英司京都大名誉教授とともに調査。その結果、琵琶湖の生物を紹介した「湖中産物●證(ずしょう)」=1854(嘉永7)年、京都大所蔵=に手の長いエビが登場するのを確認した。
 さらに、その原本とみられ、彦根藩士藤居重啓が屏風に約60種の魚介類を描いた「湖魚●證」=1815(文化12)年、大阪歴史博物館所蔵=に大小のエビの絵が含まれているのが分かった。そこには「大ナル者はテナガエヒと俗称ス…」との記述もあった。
 現在の種の分布状況からみて、描かれたエビはテナガエビと推測されるという。西野研究員は「在来種が琵琶湖にいたとみられるが、移植によって駆逐された可能性もある。証明するには遺伝的な調査が必要」としている。
 ※●は「図」の異体字(京都新聞)

+Yahoo!ニュース-滋賀-京都新聞

Posted by jun at 2004年04月15日 11:18 in 魚&水棲生物

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