2004年04月05日

BASS CITGO バスマスターツアー第6戦 初日から最終日までの経過

 BASS CITGO バスマスターツアー第6戦が3月26〜28日の日程で開催された。今季は昨シーズンと異なり、全6戦をもってツアーが終了。この最終戦の後には、1ヶ月1試合ペースで開催されるElite50(以下:E50)が開幕する。アングラー・オブ・ザ・イヤー(AOY)、E50、第34回バスマスター・クラシックへの出場が賭かったこの最終戦を振り返ってみよう。

 第6戦が開催されたのは、サウスキャロライナ州のサンティー・クーパー・レイク。昨シーズンの第6戦(3月20〜23日)もここで開催された。驚くのは昨年優勝したゼル・ローランドのウエイトで、これはBASS4デー大会の歴代2位に相当する。ローランドが98Lb9oz、2位のマーク・デイビスが86Lb7ozと2位に13ポンドの差をつけての優勝劇だった。また3位にラリー・ニクソン、6位ケビン・バンダム、7位ロン・シャフィールド、9位ローランド・マーチンとベテラン・アングラーが上位を独占したのも印象深い。
 こうなれば今年もビッグウエイトを期待したいのだが、今季はどうも一筋縄ではいかないようだ。シャローフィッシャーマンが台頭した昨年に対し、今年は減水状態にあるため、「昨年と同じエリアで……」というパターンは難しいだろう。しかもサンティー・クーパーはいつスポーニングがはじまってもおかしくないという状況。こうなると、もう誰が勝ってもおかしくない。
 注目はやはりルーキー・イヤーでありながら、第5戦終了時でAOY争いトップのスコット・サグス。またルーキー・オブ・ザ・イヤー(ROY)で2位につけているグレッグ・ハックニーは、ここ数試合連続で決勝ラウンドに進出するなど、今回も活躍が期待される。もちろん、AOY2位につけていたジェラルド・スインドルにも注目が集まった。

 スポーニング間近といっても、いつネストに入るかが問題であって、その時期が大会に当たればビッグウエイトも飛び出す、と多数のアングラーが予測していた。そして、初日はどうもそのタイミングにピタリとはまったようだ。ブレット・ハイトの23Lb2ozに続き、マイク・マクリーランドが22Lb4oz、スキート・リースが21Lb5oz、クリス・バームガードナーが20Lbと素晴らしいウエイトが出そろった。
 ハイトは「プラでの調子はよくなかったが、空のネストはたくさん見つけていた。だからネストに入ってくるのは時間の問題だと思っていた」と語った。ハイトも含め、サイトフィッシング・パターンで攻略したアングラーが初日の上位を占めた。
 そして波乱は起こった。AOY1位だったスコット・サグスが1尾で4Lb12ozしかウエイインできず、107位に低迷。代わって、AOY2位のジェラルド・スインドルが4尾で11Lb7ozを持ち込み、57位につけた。またAOY3位のブレント・チャップマンが78位と振るわず、スインドルに光明が見えはじめた。ところが、AOY5位のグレッグ・ハックニーが初日7位につけたため、勝負の行方は2日め以降に持ち越された。
 
 すると、やはり興味深い展開が2日めに待ち受けていた。スインドルは初日のウエイトを凌ぐ13Lb4ozを持ち帰り順位を39位に上げるが、決勝ラウンドに残れなかったため、自力での年間チャンピオン奪取の可能性が閉ざされた。なぜなら、ハックニーが2日めの最大ウエイトである21Lb4ozを持ち込み、2位で決勝ラウンドへと進出したからである。要するに、スインドルの年間優勝はハックニーの結果次第ということになってしまったわけだ。
 スインドルは「もうどうだっていい気がする。試合ずくめで疲れたよ。ただ言いたいのは、2番は最悪だということ。もしAOY2位で今シーズンを終えたら、たぶん今より機嫌が悪くなるだろう」とコメントした。
 一方でハックニーは、サグスが106位で大会を終えた結果ROYが決定。3日め以降の結果次第でAOYも獲得できるというビッグチャンスが訪れた。決勝に進出できなかったため、スインドルの年間ポイントはすでに確定。彼が得た最終獲得ポイントは1326点。仮にハックニーが8位に入賞すれば1327点となり、スインドルを押さえてのAOYが決定する。その勢いを考えれば、まさにハックニー優勢で試合が展開すると思われたが……。
 その他、予選を首位で抜けたのはマイク・マクリーランドで、2日間合計40Lb11oz。以下、順にグレッグ・ハックニー、テリー・スクローギンス、コディー・バード、マーク・カイル、スキート・リース、マット・リード、ディーン・ロハス、ブライアン・スノーデン、アーロン・マーテンス、ショー・グリズビーJr.、ケリー・ジョーダンが予選を突破した。
 日本人アングラーでは大森貴洋さんが43位、宮崎友輔さんが102位、田辺哲男さんが110位、清水盛三さんが113位、桐山孝太郎さんが128位で大会を終えた。

 大会3日め(決勝初日)、グレッグ・ハックニーは今シーズン3度めのトップ10入りを果たす素晴らしい成績を残すが、取るべきものにはあと一歩及ばなかった。決勝ラウンド最終日には6名が進出する。彼は最終日に進出できなくとも8位以上でフィニッシュすれば快挙の達成となったが、なんと順位はわずかに及ばず9位。この瞬間、ジェラルド・スインドルの年間優勝が確定した。
 AOY争いのために3日めのウエイインに注目が集まりにくいが、実はここでもドラマが起こっていた。昨年ROYを獲得したマーク・カイルが9パウンダーを含む驚異の32Lb3ozをウエイイン。これはこの大会における最大ウエイトで、彼は5位から1位へと一気に上り詰めた。2位に入ったケリー・ジョーダンは8パウンダーを含む28Lb9ozをウエイインしている。トータルではカイルがジョーダンに7Lbの差をつけた。これをひっくり返すのは難しいが、「明日は12パウンダーをねらっていくよ(笑)」とジョーダンは語った。
 ちなみに、ジョーダンはこの日、この8パウンダーにバイトさせるのに4時間も費やしたそうだ。周りにはボートから見守る観衆がいて、釣り上げた際には大きな喝采が起こったという。

 最終日となった28日、マーク・カイルは昨シーズン第8戦クリア・レイク大会の最終日を思い出していたに違いない。あの大会でカイルは3日めを首位で折り返した。2位には約3ポンド、5位のアルトン・ジョーンズには約8ポンドの差をつけて最終日を迎えた。しかし、カイルはジョーンズに逆転を許してしまい2位で大会を終えた。
 今季第6戦最終日へは7Lbの差をつけて臨んだ。圧倒的優位は誰の目にも明らかだったが……。しかし、バス釣りの神様はケリー・ジョーダンに微笑んだ。この日、カイルは21Lb13ozという、けっして悪くないウエイトをウエイイン。ところがジョーダンは、それを10ポンド以上も上回る32Lb2ozをウエイイン。カイルが前日にマークしたビッグウエイトに1oz及ばないものの、逆転するのには充分なものだった。バスマスターツアー2004最終戦はケリー・ジョーダンの逆転優勝劇で幕を閉じた。
 ジョーダンは「これで3度めの優勝だけど、これほどナーバスになった大会はないよ。マーク(カイル)は大きなリードをつけて最終日に臨んだし、勝てるかどうかは確かじゃなかった」と驚きを言葉にした。
 カイルは「22Lbを釣っても勝てないんだよ。どうなってんだか。負けたとわかったとき、ホントに落胆した。でも、2位には4万ドルの賞金が出るし、クラシック出場も決まったから、嬉しいんだけど、なんだか微妙な気分だ」と述べた。
 その他、3位にテリー・スクローギンス、4位コディー・バード、5位マット・リード、6位にマイク・マクリーランドが入った。

 これでバスマスターツアー2004の全日程が終了し、最終年間順位が発表された。AOYは上記したようにジェラルド・スインドルが獲得。最後の最後まで話題を独占したグレッグ・ハックニーは惜しくもAOY を逃したものの、ROYを獲得。
 日本人アングラーでは大森貴洋さんが9位、宮崎友輔さんは78位、清水盛三さんが93位、桐山孝太郎さんが120位、田辺哲男さんは148位となっている。この結果、大森さんは第34回バスマスタークラシック出場が決定した。

BASS
最終日の順位
AOY順位

Posted by DODGE at 2004年04月05日 17:19 in 海外トーナメント:BASS

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