2004年03月24日

BASS CITGOバスマスターツアー最終戦直前 Elite50出場候補者リストと第5戦終了時のAOYを分析する

 BASS CITGOバスマスターツアー2004第6戦(最終戦)は、サウス・キャロライナ州サンティー・クーパー・レイクを舞台に3月25〜28日の日程で開催される。そして、この最終戦終了後には、バストーナメント史上初のノーエントリーフィーで開催される最高峰トレイル、Elite50が開幕する。このトレイルは4月の第1戦アーカンソー州レイク・ダーダネル大会を皮切りに、5月に第2戦ミシシッピー州テネシー-トムビッグビー・ウォーターウェイ大会、6月に第3戦アラバマ州アラバマ・リバー大会、そして7月に最終戦であるケンタッキー州オハイオ-カンバーランド&テネシー・リバー大会の全4戦が開催される。

 Elite50(以下:E50)の詳細については、当サイト「文字ニュース」2003年8月1日号を見てもらうとして、 今日はそのE50への出場資格を得るための基準と選定方法を記しておきたい。

 まず、E50には総勢50名が参戦する予定で、生涯獲得賞金総額のトップ20、2003年度バスマスタークラシック・チャンピオン(マイケル・アイコネリ)、2004年度AOY、2004年度ROY(rookie of the year)、2002〜2004年までのAOYポイントを換算した中からトップ27名が選ばれる。
 しかし、今シーズン前にE50の開催と「300ポイント・スコアリング・システム」の変更を決定していたにもかかわらず、決定権を持つBASSオフィシャルと選手会は重要な部分に気がついていなかった。それは、AOYポイントを使用して出場権を決定した場合、今年から導入された新ポイント・システムが3年間のポイント中でも大きなウエイトを占めてしまうため、2002年と2003年に好成績を残していなくても、今年の順位がよければ、それがすべてをカバーしてしまうことだった。要するに、昨年までは優勝したアングラーは150ポイントを受け取っていたが、新ルールでは300ポイントがもらえる。ということは、昨年の大会で優勝して150ポイントをもらっても、そのポイントは今年の大会では60位が受ける点数と同じである。「これでは今年調子のよかった選手に分がありすぎる」と多数の選手からクレームがついた。そこでオフィシャルと選手会は再審議をかけ、その結果、ポイントの換算ではなく、2002〜2004年度の順位を足して、その数が少ない順に27名を選出するとした。たとえば、2002年5位、2003年20位、2004年14位だとすると、このアングラーの持ち点は5+20+14=39ポイントとなる。このポイントが少ない順に選ばれる。
 もう1点の変更は、3年間の順位が「すべてのツアー・トレイルの最終順位から取る」と決定したことである。これは、昨シーズンのバスマスターツアーに関して述べている内容で、2002年と2004年度は全6戦だったが、2003年度は全10戦だったことによるものだ。昨シーズンは、6戦めで100位以下がカットされ、8戦めで50位以下をカットする形でトレイルが進行した。当初、最初の6戦が終了した時点の“ポイント”で換算となっていたが、順位を問うとなると、最終戦の順位を無視してしまうと最終順位が定まらない。そこで「全戦の最終順位から取る」と変更せざるとえなかった。

 これらの変更を基に集計された「E50出場アングラー予定順位表」が BASSサイトに掲載されている。
 生涯獲得賞金額順位では24位に大森貴洋さんが入っているが、彼がこの枠からE50をねらって20位に滑り込む場合、今から約20万ドルを稼がなくてはならない。残り1戦でこれは無理な注文といえる。
 2002-2004シーズンのトータルAOY順位枠には、31位に大森貴洋さん、36位タイに桐山孝太郎さんと宮崎友輔さんが入っている。この枠に関して言えば、特に大森さんは最終戦の結果次第でE50出場も可能で、大きな期待がかかる。

 では、もう1つのトピックである第5戦終了時のAOYスタンディングを、最終戦を前にもう1度確認しておきたい。
 現在1位はスコット・サッグスである。彼は初戦で9位、第2戦11位、第3戦70位、第4戦17位、第5戦15位と素晴らしい成績で最終戦を迎えている。また、AOYスタンディングでは第1戦めから順に9位、1位、3位、3位、1位とほぼ順位を落とさずここまできている。
 しかも彼は今年ツアーに昇格した選手であるため、もちろんROYスタンディングでも1位を独走中である。
 となると、もし仮に彼がAOYとROYを獲得してしまった場合、E50の出場枠が重なってしまうが……。
 
 スコット・サッグスの年間優勝はまだ決定していないが、ルーキー・アングラーがAOYに輝いた例として、ティム・ホートンのケースを挙げておきたい。
 ホートンは1999-2000シーズンのバスマスターTOP150に昇格した年、AOYを獲得。この年のルーキーといえば、同じくイースタン・インビテーショナル戦(現オープン)から昇格したマイケル・アイコネリがいた。アイコネリは前シーズンにクラシック出場も果たしており、鳴り物入りのTOP150デビューだった。一方でホートンは多くのプロアングラーにその名を知られていたものの、一般的には大きな注目を集めることなく、開幕を迎えた。しかし彼は黙々と勝ち続け、メガバックスを含む全7戦中6戦めが終了した時点で、最終戦を待たずしてAOYを獲得するという、前代未聞の偉業を達成した。ちなみに、このシーズンのホートンの成績は初戦から6位、38位、1位、22位、4位、5位、11位と4度も10位以内でフィニッシュしている。ある意味、怪物の登場だった。
 そんなティム・ホートンは、この年、バスマスタークラシック初出場を果たした。あれほどの成績をトレイルで残したのだ、大きな期待がかけられた。ところが、彼はこのクラシックの初日、ノーフィッシュで帰着。そして2日め、最終日と全日程をノーフィッシュで大会を終え、46名中46位という驚きの記録を残した。この背景には、ホートンの、新人選手なりのプロアングラーたる心情があった。
 クラシックは一発勝負の大舞台である。トレイルとは異なり、1尾でも1オンスでも多くウエイインし、ポイントを稼ぐ必要はない。つまり、「優勝以外は負けと同じ」と決め込んでいたのだろう。勝者には紙吹雪が舞い、大きな喝采を浴びながらのウイニングランが許されるが、2位には46位と同じく、ただバックステージに戻るだけだ。頂点だけを目指して闘う他に選択肢はない。そんな勝負理論を基に考えると、初日にノーフィッシュを味わったホートンは、もうすでに優勝から遠ざかっていた。しかも開催湖はタフなレイク・ミシガンだった。残り2日間でひっくり返すのは非常に困難だ。ならば、1尾のビッグフィッシュで観衆を沸かせる。ホートンはそんなプロ精神とともに、勝負に出たに違いない。この大会では彼だけでなく、デイビー・ハイトも同じ状況で挑み、最終日には彼にとってこの大会唯一の1尾となった4Lb3ozのビッグフィッシュをウエイインした。
 スコット・サッグスの話から大きく飛んでしまったが、サッグスの猛攻は4年前のホートンを彷彿とさせる。はたして、最終戦でサッグスは年間優勝を掴むことができるのだろうか!?

Posted by DODGE at 2004年03月24日 19:21 in 海外トーナメント:BASS

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