2004年02月04日

バスマスターツアー第1戦「初日から最終日までの経過」

 FLWツアー開幕から遅れること1週間。世界最高峰のバスフィッシング・トーナメント・トレイル、BASS CITGOバスマスターツアーが、1月29〜2月1日の日程でフロリダ州ハリス・チェーン・オブ・レイクスを舞台に開催された。ハリス・チェーンといえば、これまでにBASSの大会が7度開催され、メガバックス大会やインビテーショナル戦、また昨年はバスマスターツアー第1戦の舞台にもなっている。ところが、メガバックスが開催されなくなってからというもの、ハリス・チェーンにいい印象を抱いているアングラーはけっして多くないことだろう。

 当サイト「ハーレーズ・ダイアリー第2回」でハーレー・スミスさんも書いていたが、ここはBASSの最少ウエイトが記録されたレイクであり、昨シーズンのツアー第1戦も「本当にここは、フロリダなのか!?」と疑いたくなるほどローウエイトが続出。とにもかくも、タフなレイクという悪いイメージのある場所だといえるだろう。今大会の開催直前にBASSサイトに掲載されたプレビュー記事には、「昨年よりウエイトは伸びるだろう」と予測されながらも、アングラーたちはインタビューで「難しい大会になるだろう」と答えている。
 
 しかしフタを開けてみると、初日はフロリダらしいビッグウエイトが飛び出した。10ポンドオーバーも釣りあげられ、ハリスチェーンは「釣れない湖」という汚名を返上した。
 先日レイク・オキチョビーで開催されたFLWツアー第1戦でもそうだったが、現在フロリダのバスはスポーニングシーズンを迎えている。オキチョビーがスポーニングのまっ最中だったのに対し、ハリスチェーンではプリスポーンに近い状態だったといえる。またレイク自体がオキチョビーほど広大ではないため、どれだけ早く“マイ・ネスト”に辿り着き、釣り上げるかも大きな要因の1つであったようだ。
 そのファクターを上手く作用させたのが、初日の首位に立ったアルトン・ジョーンズである。彼は150艇出場の大会で17番めにスタート。5投めで10Lb13ozのビッグフィッシュをキャッチする。その後、スタートから3時間でリミットメイクに成功。見事なトータル27Lbをウエイインした。ジョーンズは「この10パウンダーは、プラのときに見つけたんだ。それでケリー・ジョーダンに『アイツは10ポンドはあるぜ!』って言ったら、ジョーダンは『テキサスのアングラーは、魚をデカく言うからなぁ。ありゃぁ、8ポンドだな』と返してきた。見てもらえばわかるけど、10Lb13ozだったよ」とエピソードをもらした。ちなみに、ジョーダンもテキサス州在住である。ジョーンズは「17番めにスタートしたけど、それでも先客に釣らているだろうと思っていた。ラッキーにも、スポットに到着したら、誰もいなかったんだ」と加えている。
 一方で3位に入ったティム・ホートンは、「41番めにスタートしたんだけど、スポットに向かったら、アルトン・ジョーンズが釣ってたんだよ。仕方がなく、そこを素通りして別のネストを攻めた」と語った。また「今日は段々寒くなってきたから、これが今後の釣りを左右するかもしれない」と予測したが、それが3日め以降に的中する。

 2日め、初日2位につけたジェイソン・クインが15Lb1ozをウエイインしトータル39Lb15ozでトップに躍り出た。トップ20に入ったアングラーの2日めのウエイトを見てみると、15〜17Lbをウエイインしている。ところが、デビッド・ワートンは2日めの最大ウエイトである26Lb7ozを持ち帰り、35位から2位にジャンプアップを果たした。ワートンは「特別な釣りをしたわけでもなく、スピナーベイトで流して釣った。プラのときに見つけたベッドはあえて初日に触らずに、(釣られていないことに)賭けた。今日、9パウンダーと8パウンダーを釣り上げた」と語った。
 この日は初日より気温が若干上昇したが、全体的に曇り空だったためバイトがスローになった。
 期待のラリー・ニクソンは13位で大会を終えた(3日めはトップ12、最終日はトップ6で競技される。またトップ6をBASSではSuper Sixと呼んでいる)。昨年度第1戦覇者のスキート・リースは24位、桐山孝太郎さんは53位、地元フロリダのショー・グリズビーは55位、清水盛三さんが76位、ケビン・バンダムが101位、新進気鋭のルーキー、ビンク・デサーロが102位、宮崎友輔さんが119位、田辺哲男さんが135位でフィニッシュした。

 トップ12名で競技されるセミファイナル。昨年、第33代バスマスター・クラシック・チャンピオンに輝いたマイケル・アイコネリが首位に立った。コロコロと変わる空模様に12名のアングラーも苦戦を強いられた。初日から徐々にウエイトが下がる傾向にあり、サイトフィッシング・パターンも難しくなっている。その状況でトップに立ったアイコネリの強さには素晴らしいものがある。たとえば初日首位のアルトン・ジョーンズは3日め2尾で6Lb10oz、2日め首位のジェイソン・クインは1尾で1Lb14ozと低迷した。また2日めにビッグウエイトを叩き出したデビッド・ワートンはノーフィッシュに終わり、唯一の日本人アングラーとしてセミファイナルに挑んだ大森貴洋さんも1尾で1Lb2oz、前日と変わらない12位で大会を終えた。
 アイコネリは「天候の変化がバスの活性を悪化させた。私も迷った部分はあったが、(プラから3日めまでの)同じパターン(サイトフィッシング)でいこうと決めて、ずっと同じスポットから動かずにいた。なんとかリミットを取りたかったし、最終日に残りたかった。でも、まさかトップになるとは思わなかった」とタフなコンディションを語った。
 同大会の最年長アングラー、トミー・マーチン(63歳)は、「ずっと3〜4パウンダーを釣ってきたが、今日はまったく反応がなかった。最終日に残れるとは思わなかった」と語り、なんとか6位でファイナルに繋げた。
 ノーフィッシュを食らったワートンは「昨日はずっとスピナーベイトを投げて、あの結果だった。今日も同じことをやったけど、今日のバスはスピナーベイトに興味がなかったんだろうね」と話した。
 2位に入ったバド・プルーイットは3尾のみのウエイインとなったが、この日の最大魚となった6Lb3ozを持ち込み、最終日に繋げた。

 マイケル・アイコネリがトップに立って迎えた最終日。3日めの午後から降りはじめた雨は止むことを知らず、最終日は1日中冷たい雨の中で行なわれた。スタート時の気温は12℃。降雨がなくとも震え上がる寒さのなか、ネストのバスは移動せずステイしていたのだろうか。
 フリッピング・パターンを捨てたマーティー・ストーンは、3日めデビッド・ワートンを苦しめたスピナーベイトでギャンブルに出た。「昨日の終了30分前に釣れた1尾を除いて、今週はまったくスピナーベイトにバイトがなかった。それでも今日は朝からスピナーベイトを投げた。45分くらいやって反応がなくて、フリッピングにチェンジしてもダメだった。そのとき、『負けても勝ってもスピナーベイトでいくか!』と決めた」と語る。「(先にウエイインした)ブレント(チャップマン)はいいのを持っていたし、スコット(ルーク)のウエイインバッグも大きく膨らんでた。ヤバいなぁって感じだった。(ストーンは最後から2番めのウエイインで)後ろにはマイク(アイコネリ)がいたんだけど、彼のバッグは意外と小さく見えた。そのとき、『イケるかも!?』と思ったんだ」とストーンは語り、彼の予想は見事に的中。自身2度めの優勝となったわけだが、初優勝は1999年のバスマスター・トップ150(アラバマ州レイク・ウィーラー大会)。以来5年ぶりに頂点を奪取した。
 「スタートして10分くらいで6パウンダーをかけたんだけど、ラインブレイクしてしまった」と語るのは2位に入賞を果たしたスコット・ルーク。「(2位になって)ハッピーなんだけど、自分に落胆もしている。勝てる大会だった」と振り返った。
 バスマスターツアー第2戦は2月5〜8日、アラバマ州スミス・レイクで開催される。

●関連リンク
BASSのオフィシャルウェブサイト

Posted by DODGE at 2004年02月04日 17:50 in 海外トーナメント:BASS, 海外トーナメント:その他

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